レンタルオフィスやシェアオフィスであれば必ず免許が取れる、という話ではありません。大阪府は、これらを「審査の対象」として扱い、使い方によって認められる場合と認められない場合を分けています。判断のポイントは、その部屋が「他社から独立した、継続して使える事務所」といえるかどうかです。

契約してから認められないと分かると、解約や再契約の負担が大きくなります。契約前に、次の点を確認してください。

判断の目安は、次の3点です。最終的な判断は大阪府が行うため、契約前に大阪府へ確認します。

  • 契約者以外も立ち入れること(来客が出入りできる運用であること)
  • 24時間、その区画を継続して使えること(時間帯での利用ではないこと)
  • 他社から独立した区画であること(他社と同じ部屋を使う場合は、高さ170cm以上の固定式パーテーションなどで仕切られ、他の事務所部分を通らずに直接入れること)

大阪府がレンタル・シェアオフィスを「審査対象」とする意味

大阪府の「事務所の独立性」のページには、シェアオフィスやレンタルオフィスなどは審査対象になると書かれています。「レンタルオフィスだから可」「シェアオフィスだから不可」と一律に決まっているのではなく、実際の使用形態を見て判断される、という意味です。

認められない形態

大阪府の資料で、事務所として使用できないとされている例は次のとおりです。

  • 契約者以外が立ち入れない場合(消費者などが出入りする事務所として、安定して使用することが難しいと判断される場合)
  • 時間帯での利用(昼間だけ使い、夜間は他社が使うなど)
  • 共有の会議室を事務所として使う場合
  • 他社と部屋を共同で使い、独立性が保たれていない場合

契約者以外が立ち入れない形態は、受付やセキュリティの都合でよく見られます。この場合、お客様が来訪できないことが問題になります。

認められる可能性がある条件

他社と同じ部屋を使う場合でも、次のような独立性が保たれていれば、認められる可能性があります。

  • 床面からの高さが170cm以上の固定式パーテーションなどで仕切られている
  • 他の事務所部分を通らずに、直接その事務所に入れる

枠だけのものや、ガラスのように向こう側が見えるものは、仕切りとして認められないとされています。専用の個室が契約に含まれているタイプは、この条件を満たしやすい可能性があります。ただし、個室であっても、契約内容と実際の使い方によって判断が変わります。

契約内容で確認したいこと

  • 契約者以外の立入り制限がないか(来客が自由に出入りできる運用か)
  • 24時間、その区画を継続して使用できる契約か(時間帯利用ではないか)
  • 自分専用の区画があり、固定の壁・パーテーションで区切られているか
  • 契約書に、事務所としての使用が認められる旨や、使用目的が記載されているか
  • 電話番号の開通(大阪府は、申請書に記載した電話が開通し、外部と連絡が取れる状態でなければ受付しないとしています)
  • 入口に、登記どおりの商号を掲示できるか

これらは、契約書の案や区画の間取りで確認できる項目です。契約前の物件で判断に迷う場合は、NEO行政書士事務所にご相談ください。契約書の案と間取りをもとに、確認すべき点を整理します。

事務所の写真・資料

大阪府は、事務机、ロッカー、応接場所、電話などの設置状況の写真を求めており、営業できる状態になってから申請することとされています。写真は、6か月以内に撮影したものである必要があります。

他社との同居の場合は、平面図や導線が分かる写真など、追加の資料を求められます。申請書類の全体は宅建業免許の新規申請で必要な書類で整理しています。

バーチャルオフィス・住所貸しについて

大阪府の関連ページ(事務所の独立性、よくあるお問い合わせなど)には、「バーチャルオフィス」「住所貸し」という言葉自体が出てきません。国土交通省の解釈・運用の考え方にも、これらの語は見当たりませんでした。

一方、大阪府は事務所を「継続的に業務を行うことができる施設」とし、電話の開通、営業できる状態での申請、事務所内の写真などを求めています。住所や電話番号を借りるだけで、実際に業務を行う場所がない形態は、これらの条件に合致しない可能性が高いと考えられます。ただし、この点は大阪府の明文の記載ではないため、検討する場合は必ず大阪府に確認してください。

契約前に大阪府へ確認する

大阪府の宅建業免許グループ(建築振興課)が、事前の相談窓口です。電話は06-6941-0351(内線3077・3078)と、大阪府のページに記載されています。契約書の案、区画の間取り、運営会社の利用規約が分かる資料を持って相談すると、判断が具体的になります。

まとめ

レンタルオフィスでの開業は、契約者以外の立入り制限、時間帯利用、他社との同室の仕切り方といった、実際の使い方で結論が変わります。「レンタルオフィスなら大丈夫」とも「だめ」とも言えないため、契約前の確認が重要です。事務所要件の基本は宅建業免許の事務所要件、自宅の場合は自宅を事務所にできるかで解説しています。

契約前の物件を確認したい場合は、NEO行政書士事務所にご相談ください。

契約前の確認を経て、実際に免許を新規で取得する場合の要件・必要書類・費用・流れは、宅建業免許の新規申請について詳しくはこちらで解説しています。宅建業の手続き全体は宅建業の総合ガイドをご覧ください。

※本記事は宅建業免許制度に関する一般的な情報を目的としたものです。要件・必要書類・費用・運用は変更されることがあり、個別の状況によっても異なります。申請の際は、必ず大阪府(所轄行政庁)や各保証協会の最新の案内をご確認ください。

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