宅建業の変更届は、変更が生じた日から30日以内に提出します。商号、役員、政令使用人、専任宅建士、事務所の名称・所在地などが対象です。変更届に手数料はかかりませんが、届出を怠ると、罰金の対象になります。
忘れやすいのは、「会社の事情で自然に変わったもの」です。たとえば、役員の就任・退任、専任宅建士の退職、事務所の移転などは、日常の業務の中で起こります。そのたびに届出が必要です。
変更届が必要な事項(13区分)
大阪府の「変更届出に必要な書類」のページでは、次の13の区分ごとに、必要な書類が示されています。
- 商号(名称)の変更
- 役員の就任
- 役員の退任
- 政令使用人の就任・退任
- 専任宅建士の増員
- 専任宅建士の減員
- 住居表示の実施(地番から住居表示への変更)
- 事務所の移転
- 従たる事務所の新設
- 従たる事務所の廃止・名称変更
- 氏名の変更
- 営業保証金の変更
- 免許証の亡失
法律上の届出の対象は、宅建業法第4条第1項の第1号から第5号までの事項(商号・名称、役員、政令使用人、事務所の名称と所在地、専任宅建士)です。
期限と手数料
- 期限:変更が生じた日から30日以内(宅建業法第9条)
- 手数料:不要
- 提出部数:正本1部、副本1部(郵送での提出も可能と、大阪府のページに記載があります)
- 電子での届出:大阪府は、変更届の電子での届出も受け付けています(詳しくはオンライン申請の記事)
専任宅建士が法定の人数を下回った場合は、変更届の期限(30日)とは別に、補充するまでの猶予は2週間とされています。
免許証の書換えが必要な場合
商号、事務所の本店所在地、代表者が変わったときは、変更届のほかに、免許証の書換え交付申請が必要です。書換えが必要になるのは、次の3つの変更に限られます。
- 商号の変更
- 代表者の変更
- 事務所の本店所在地の変更
これは、宅建業の免許証に記載されている内容が、この3点だけだからです。書換え交付には500円の手数料がかかります。上記以外の変更(役員の就任・退任、専任宅建士の増減など)は、変更届のみで足り、免許証の書換えは不要です。
届出が不要な事項
大阪府の資料では、次の事項は変更届が不要とされています。
- 兼業の内容(宅建業以外の事業の種類)
- 法人の資本金
- 株主の状況
これらは、次の更新申請のときに、最新の内容を記入します。ただし、更新のときの書類に、前回から変わった内容が反映されているかを確認する必要があります(更新の記事を参照)。
届出を怠ったとき
宅建業法第9条の届出をしないと、宅建業法第83条第1項第1号により、50万円以下の罰金の対象になります。また、大阪府のよくあるお問い合わせには、届出をしないまま営業を続けると、罰金になり、免許の取消しもありうる、と書かれています。
廃業等届出との違い
変更届は、免許を持ち続けながら内容が変わったときの届出です。これに対して、次の場合は、廃業等届出(宅建業法第11条)を行います。
- 死亡
- 合併による消滅
- 破産
- 解散
- 廃業
- 個人から法人になった場合(法人成り)
廃業等の届出は、30日以内に行います。一度、届出により失効した免許の効力は、元に戻りません。
変更届の管理のしかた
変更が起きたことを、届出の担当者が把握できる仕組みが必要です。
- 役員の就任・退任は、登記の申請と同時期に、届出の準備をはじめる
- 専任宅建士の退職は、退職の予定が分かった時点で、後任の確保と届出の準備をはじめる
- 事務所の移転は、移転先が事務所要件を満たすかを、契約前に確認する(事務所要件)
- 更新の時期には、未届けの変更がないかを一覧にして確認する
専任宅建士の変更は、書類の種類や、退職から補充までの期限が特に厳しいため、専任宅建士の人数・専任性・兼業もあわせて確認してください。
まとめ
変更届は、変更が生じた日から30日以内に出します。対象は、商号、役員、政令使用人、専任宅建士、事務所などで、届出が必要な区分は大阪府が13に分けて書類を示しています。届出を怠ると罰金の対象になるため、変更が起きたときの確認の仕組みが大切です。
変更届の内容や書類の整理に迷う場合は、NEO行政書士事務所にご相談ください。宅建業の手続き全体は宅建業の総合ガイドにまとめています。
事務所を他の都道府県に増やすなど、免許の区分が変わる場合は変更届ではなく免許換えになります。詳しくは宅建業の免許換えをご覧ください。
