賃貸住宅管理業の登録を受けるには、営業所または事務所ごとに業務管理者を1名以上配置しなければなりません。業務管理者になれる方は、法令で決まっており、賃貸不動産経営管理士のルートと、宅地建物取引士のルートの2つがあります。このページでは、業務管理者の要件、証明書の有効期間、兼務の考え方、登録申請での扱いを整理します。登録の申請全体は賃貸住宅管理業登録(新規)の申請ガイドをご覧ください。

業務管理者とは

業務管理者は、賃貸住宅管理業者の営業所または事務所ごとに配置され、従業員が行う管理業務について、必要な指導・管理・監督を行う立場の方です。賃貸住宅管理業者は、賃貸住宅の維持保全(建物・設備の点検・維持・修繕等)や家賃・敷金等の金銭の管理のほか、賃貸借契約の更新・解約に係る業務、入居者からの苦情対応、入居者の入退去に係る業務などを行います。このため、業務管理者には、次のような幅広い知識と経験が求められます。

  • 賃貸住宅管理業法に関する知識
  • 建物・設備に関する技術的な知識、建築法規等の法令知識
  • 金銭の管理に関する経理上の知識
  • 賃貸借契約に関する法律的な知識(契約の更新、退去時の原状回復義務など、民法その他の法令に関する知識)

業務管理者になれる2つのルート

業務管理者になるには、次のいずれかを満たす必要があります。

  • 賃貸不動産経営管理士のルート:管理業務に関する2年以上の実務経験があり、登録試験に合格した者(賃貸不動産経営管理士)
  • 宅地建物取引士のルート:管理業務に関する2年以上の実務経験があり、宅地建物取引士であって、指定講習を修了した者

実務上は、賃貸不動産経営管理士の資格を持つ方を業務管理者に充てるケースが中心です。賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅管理業法における国家資格として位置づけられており、業務管理者の要件としての重要性は今後さらに高まることも見込まれます。宅地建物取引士のルートは、指定講習の修了が別途必要になります。

実務経験が足りない場合

管理業務に関する2年以上の実務経験は、実務の経験に代わる講習を修了している場合も対象とされています。経験年数が足りない方は、講習の修了で要件を満たせないか、確認します。なお、令和2年度までの旧試験に合格した賃貸不動産経営管理士の扱いは、経過措置によるため、該当する方は個別にご相談ください。

証明書の有効期間と更新講習

登録試験に合格した方の証明や、指定講習の修了証明書には、有効期間が5年間とされているものがあります。有効期間が満了する方に対しては、更新講習が実施され、更新講習を修了すると新たな証明書が発行されます。業務管理者として配置している方の証明書の有効期間も、登録の更新時期とあわせて確認しておくと安心です。

登録申請での業務管理者の扱い

登録の申請では、登録証明事業の実施機関が発行する証明書、または、国土交通大臣の指定を受けた講習実施機関が発行する講習修了証明書を、地方整備局等へ提出します。提出することで、業務管理者として登録されます。申請の流れや費用は、賃貸住宅管理業登録(新規)の申請ガイドで解説しています。

宅地建物取引士が業務管理者を兼ねるとき

業務管理者が宅地建物取引士を兼務するなど、他の業務を兼務することは、賃貸住宅管理業法違反となるものではありません。ただし、従業員が行う管理業務について、必要な指導・管理・監督に従事できる必要があります。専任の宅地建物取引士が業務管理者を兼ねる場合の宅建業法上の取扱いは、別に確認が必要です。専任の宅地建物取引士の要件は専任の宅地建物取引士について詳しく見るで解説しています。宅建業免許と賃貸住宅管理業登録の違いは宅建業免許と賃貸住宅管理業登録の違いをご覧ください。

業務管理者が退職・異動するとき

業務管理者が退職・異動する場合は、後任として要件を満たす方の確保が必要です。要件を満たす方がすぐに見つからないと、登録や更新の手続きが止まるおそれがあります。後任の候補が決まらない場合は、早めにご相談ください。更新や変更届の手続きは賃貸住宅管理業登録の更新・変更届で解説しています。

NEO行政書士事務所のサポート内容

業務管理者の要件の確認、必要な証明書や修了証明書の整理、登録申請書類の作成、電子申請の代理まで、賃貸住宅管理業の登録を一括でサポートしています。代表の橋本嶺皇は、行政書士であるとともに、宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の資格も持っており、賃貸管理の実務を踏まえたご提案が可能です。

関連するコラム

出典:国土交通省「業務管理者について」「賃貸住宅管理業法ポータルサイト よくある質問」。2026年10月6日に確認した内容です。

よくある質問

業務管理者になるには、どのような要件がありますか?

営業所または事務所ごとに、業務管理者を1名以上配置する必要があります。管理業務に関する2年以上の実務経験があり、賃貸不動産経営管理士として登録試験に合格している方、または、同じく2年以上の実務経験があり、宅地建物取引士として指定講習を修了した方が対象です。なお、実務経験については、実務の経験に代わる講習を修了している場合も対象とされています。

業務管理者は、何名配置すればよいですか?

法令上は、営業所または事務所ごとに1名以上です。国土交通省は、営業所や事務所ごとに管理する戸数や従業員の数が異なるため、従業員が行う管理業務の質を担保するために必要な指導・管理・監督ができるだけの数を配置することを推奨しています。

専任の宅地建物取引士が、業務管理者を兼ねることはできますか?

業務管理者が宅地建物取引士を兼ねることは、賃貸住宅管理業法違反となるものではありません。ただし、従業員が行う管理業務について、必要な指導・管理・監督に従事できる必要があります。専任の宅地建物取引士が兼ねる場合の宅建業法上の取扱いは、「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」で確認する必要があるため、個別のケースはご相談ください。

宅地建物取引士の資格を持っていませんが、業務管理者になれますか?

宅地建物取引士のルートのほかに、登録試験(賃貸不動産経営管理士試験)に合格する方法があります。いずれも、管理業務に関する2年以上の実務経験(または実務経験に代わる講習の修了)が必要です。どちらのルートが近いかは、現在の資格と経験によって異なるため、ご相談ください。

※本ページは賃貸住宅管理業の登録制度に関する一般的な情報を目的としたものです。要件・手数料・手続きは変更されることがあり、個別の状況によっても異なります。申請の際は、必ず当事務所または国土交通省(各地方整備局等)の最新の案内をご確認ください。

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